こんにちは
稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎キシリトールは、むし歯を治すのか?
よく、キシリトール入りのガムを食べるとむし歯が治るような話を耳にします。
キシリトールなど酸をつくらない甘味料を含むチューインガムを咬むと、歯垢のpHを下げることなく唾液の分泌が促進されます。その結果、唾液に含まれるリン酸やカルシウムが歯に沈着して歯の修復を助けることがわかっております。
これは、キシリトール自身が歯の修復を助けるのではなく、pHを下げることなく唾液の分泌を促進した結果です。
ですから、これまで多く使われている酸の材料とならない甘味料で味付けしたチューインガムを咬んでも同じ効果が見られるのです。
2019/04/24 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎ キシリトールには抗齲蝕誘発性はあるのか?
キシリトールには抗齲蝕誘発性、すなわち、砂糖などのむし歯を起こす力をうち消す作用があるようなことが言われています。
下の図は、0.5%の砂糖を人の歯垢の上に滴下したときと、0.5%の砂糖に9.5%のキシリトールを加えて、滴下したときの歯垢中のpH変化を調べたものです。砂糖の20倍ものキシリトールを加えても、砂糖による歯垢のpH低下を抑えることはできません。
これでは、残念ながらキシリトールに抗齲蝕誘発性があるとは云えません。
2019/04/23 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎甘いものを食べても、キシリトール入りのガムを咬めばむし歯にならない?
チューインガムなどよく咬むことを必要とするものを食べると、唾液の分泌が促進されます。ブログ内で先述したように、唾液が分泌されると、その緩衝作用によって酸が中和され、歯垢のpHがあがります。
それゆえ、ジュースのようなものを飲んだあとに、酸の材料となるような糖を含まないチューインガムを咬めば、歯垢のpHは上昇し、歯は修復されます。しかし、飴のように糖の濃いものを食べたあとには、容易なことでは歯垢のpHはあがりません。
ジュースならばいつでも上昇するわけではありません。歯垢のつく場所によっては、唾液の達しにくいこともあります。
食事をしたあとや、コーヒー、ジュースなどを飲んだあとに、 「歯に信頼マーク」の付いたガムを咬むのは悪いことではありません。むしろ、勧めるべきことでしょう。しかし、これに頼り切ってはいけません。
2019/04/22 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎キシリトールは「天然素材甘味料」なのでしょうか?
キシリトールの宣伝に、よくこの糖は「天然素材甘味料」であるとの表現がされます。「人工甘味料」と言われるよりは、安全な感じがします。
キシリトールは天然物であるトウモロコシの芯を素材として、右図のような化学工程を経てつくられますから、これは、いわゆる人工甘味料です。
天然物の中にもキシリトールを含むものがあるという点では、天然には存在しない甘味料とは違いますが。天然物を素材としない人工物などありません。この言葉は、「天然」と言う言葉が入ると消費者が安心するという錯覚を利用したまやかしの言葉です。
トリカブトの毒も、マムシやフグの毒も天然物です。天然すなわち安全というわけではありませんし、人工物すなわち害があるということでもありません。
2019/04/21 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎キシリトール入りのお菓子は歯に安全?
「キシリトール入り」とお菓子の包装に大きく書いたお菓子も売られています。多くの人は「キシリトールが入っているから歯に安全」と考えるようです。
しかし、中には、キシリトールとともに、砂糖がたっぷり入ったお菓子もあります。このようなお菓子は当然むし歯の原因になります。
キシリトールは独特の清涼感を与えますから、お菓子の味付けにこのような使い方をするのは悪くはありません。しかし、包装に大々的に書くのは消費者の上のような誤解を期待しているようで、あまり好ましいものではありません。
2019/04/20 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎むし歯になりやすいかどうかは、お菓子の成分で判定できる?
シュガーレスなどの表示は、お菓子の成分に基づく表示です。しかし、あるお菓子がむし歯の原因にならないかどうかは、成分だけから決めることは困難です。
例えば、お菓子に酸味を与えるため、クエン酸などがよく添加されます。これを入れすぎると、酸ですから歯垢や唾液のpHを低下させ、歯に安全とは云えなくなりますが、適量入れると唾液の分泌を促進し、かえって歯垢のpHを低下しにくくします。
成分が同じでも、形が(液状・個体など)違っただけで、歯に安全かどうか変わってきます。むし歯になりやすいかどうかは、成分ではなく、食品全体で判定しなければなりません。もっとも、砂糖が入っていれば、むし歯の原因となることは確実です。
日本で食品全体でテストをしているのは、厚生省が行っている特定保健用食品と、国際組織であるトゥースフレンドリー協会が認定した「歯に信頼マーク」付きの食品だけです(下図)。
2019/04/19 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎シュガーレスのお菓子は、むし歯の原因にならない?
最近、厚生省で規則がつくられ、糖アルコール以外の単糖類、二糖類が0.5%以下含まれているものに、シュガーレス、ノンシュガー、シュガーフリーなどの表示が許されることになりました。これらの表示が野放し状態のときより改善されました。
ほとんどの単糖類、二糖類は歯垢中の細菌で分解され、酸をつくる材料となります。すなわち、むし歯をおこす力を持っています。
それでは、シュガーレスなどと表示されたお菓子は歯に安全かというと、必ずしもそうではありません。三糖類、多糖類などの中にも、むし歯をおこす力をもつものがあるからです。
すべてのシュガーレスのお菓子が、歯に安全とは云えないということです。
2019/04/18 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎ミュータンス菌はむし歯菌なのですか?
新聞やテレビの報道で、ときどきミュータンス菌のことをむし歯菌と言っています。
このように言われると、ミュータンス菌を退治すればいくら砂糖を食べてもむし歯にならないと誤解をする人がでてきます。口の中で、酸をつくる細菌がミュータンス菌しかいないような動物では、ミュータンス菌を退治すれば、砂糖をたべさせてもむし歯になりません。
ただ、人間は口の中にミュータンス菌以外にも酸をつくる細菌がたくさんいるので違ってきます。
最近、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカなどのむし歯の発生率と口の中のミュータンス菌の数を詳細に検討した結果が論文として発表されました。
なんとミュータンス菌の数よりも、食習慣の方がむし歯の発生に大きな影響を受けることが証明されましたのです。
2019/04/17 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎甘いものを食べなければ、むし歯にならないのか?
むし歯をおこす能力のある(歯垢中で酸に変えられる)ものは、前日ブログに出た他に、グルコ-ス(ぶどう糖)、フルクト-ス(果糖)、マルトース(麦芽糖)、乳糖など多くのものがあります。
ことに最近では、加工食品の中にグルコ-スとフルクト-スの混合物である異性化糖が多く使われています。砂糖が含まれていないから歯に安全とは限りません。砂糖を0にするとむし歯が0になるわけではありません。
最近では、ソルビト-ル、キシリトール、マルチトール、アスパルテームなど、歯垢で酸をつくる材料とならない甘味料が多く開発されています。
また、歯垢のpHを5.7より低下させない歯に安全なお菓子が「歯に信頼マーク」をつけて市販されています。間食には、このようなものを食べるようにすればよいのです。
2019/04/16 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
こんにちは
稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。
◎甘いものを食べなければ、むし歯にならないのか?
1日3回の食事の時にも歯垢のpHは5以下に低下します。しかし、食事の時に砂糖の入った甘いものを食べなければ歯垢のpHは低下しないのではないかと考える人がいると思います。
実は、ご飯やパン・うどんなどの主成分であるでんぷんを食べても、歯垢の中で酸がつくられ、歯垢のpHは5まで下がってしまいます。これは、唾液の中のアミラーゼという酵素がでんぷんの一部を分解し、マルトースやグルコ-スなど歯垢中の細菌で分解される糖に変えてしまうためです。すなわち、ほとんどの人は食事の度に歯を溶かしていると考えられます。
でんぷんを主成分として砂糖を含まない食品にはむし歯をおこす能力があるかどうかは、永い間、議論されてきました。しかし、最近の研究結果により、砂糖ほど強くないにしても、でんぷん製品にもむし歯をおこす能力あるとの結論に達しました。ですから、夜寝る前にポテトチップスを食べるようなことをするとむし歯をおこす危険が多くなってしまうのです。
2019/04/15 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ
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