稲沢市の歯医者「山本歯科医院」は虫歯治療・インプラント・小児歯科・
ホワイトニング・口腔外科などに力を入れております。

初めての方、以前に通院されていた方、メンテナンス(定期検診)を受けたい方は 新規初診予約の方用、24時間ネット予約受付中
※現在、当院で治療中の患者さまはお手数ですがお電話にてご予約ください。
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診療時間
09:00~12:30
14:30~19:00
※土曜日午前の診療時間は8:30〜13:00になります。

お知らせ
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むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その25(最後)

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎むし歯を予防するためには、どうすればよいのか?

むし歯の発生を説明するのに有名なカイス(Keyes)の三つの輪があります。食べ物、細菌、宿主(歯の形や唾液など)の三つの原因が揃って初めてむし歯になるというのです。

これを逆手にとって、これらのうちの一つをなくせばむし歯にならないと考える人がいます。しかし、このうちの一つを完全になくすことはできません。

先述したように、歯磨きで完全に細菌をなくすことはできません。また、砂糖を0にしても、むし歯が0になるわけでもありません。歯にフッ素を塗ったからといって、砂糖ものをいくら食べてもいいわけではありません。それでは、どうしたらよいのでしょう。

 歯の健康(口腔保健)のためには、食べ物(ことに間食)の適切な食べ方、フッ素の適切な利用、歯磨き(歯ぐきの病気には大きな予防効果があります)の三つを同時並行して行わなければならない、どれか一つが欠けても、良い口腔保健は達成できないと言うわけです。

やはり、歯科医院での定期検診をそこに付け加えてもらえたら一番と思います。

2019/05/04 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その24

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎カルシウム入りのお菓子を食べると歯が丈夫になるの?

カルシウムをたくさん食べると歯が丈夫になると思っている人が多いようです。いかにも、歯が丈夫になるようなことを表示したカルシウム入りのお菓子などが売っています。

しかし、昨日の記事と同じ理由で、カルシウムを十分に摂ると骨は丈夫になるかもしれませんが、歯には残念ですが全く影響はありません。歯がつくられるときでも、その材料になるカルシウムの供給が不足するほど血液中のカルシウム濃度が低下したら、ヒトは死んでしまいます。

骨が溶かされたり、つくられたりするによって、血液中のカルシウム濃度は、いつも厳密に一定に保たれています。

2019/05/03 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その23

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎妊娠中は胎児にカルシウムを足られ、歯が弱くなる?

多くの人は、母親は妊娠中には胎児にカルシウムをとられ、その結果歯がむし歯になりやすくなると思っているようです。

しかし、むし歯の起こるエナメル質はほとんどが石のようなリン酸カルシウムでできており、細胞は全くありません。カルシウムが不足したという情報は、骨の細胞に伝えられ、そこで、骨細胞が骨を溶かして血液中にカルシウムを出してやりますが、細胞のないエナメル質を溶かすことはできません。

妊娠中の犬にカルシウムの少ない餌を与え続けると、骨はナイフで削れるほど柔らかくなったが、歯には全く影響がなかったと言う実験(Fisch:1932)は、このことをはっきり示しています。

 

2019/05/02 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その22

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎歯みがきは食後でなければならない?(つづき)

歯磨きは食前にすべきか、食後にすべきか種々の議論がずっと続いていますが。どちらの方が良いとも決めかねます。

「歯垢がなくなれば、pHが落ちないのだから、食前に歯を磨いてしまえばいい」と言う人もいますが、歯垢を完全に除去することは不可能ですから、これは机上の空論です。

ある先生は「歯垢のpHがあがったときの歯の修復材料となるリン酸とカルシウムが歯垢中にたくさん溜まっているので、食後歯を磨いてこれをとってしまうと修復を阻害する」と主張しています。

しかし、これも歯を磨かないで歯垢のpHを永いこと低下させておくのが良いとも云えません。いずれにしろ、食前、食後いずれに歯を磨くべきかというしっかりした根拠は見あたりません。

私自身もどちらと結論づけできませんが。ただ、歯垢を効率的に減らすと言う観点からすると、歯垢が最もよく増えやすい睡眠の前に、細菌の栄養を少なくしておくために歯をみがき、歯垢が増えたあとの朝起きたときに歯を磨くのは良いのではないかと思います。

2019/05/01 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その21

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎歯みがきは食後でなければならない?

もう30年以上前になると思いますが、あるお医者さんが健康に関する本を書き、ベストセラーになりました。その中に、歯垢のpHが落ちて歯が溶ける前に歯を磨いて酸をとってしまわなければならないと書きました。

むし歯のことを知らないお医者さんがとんでもない間違いをするものだと思いましたが、そのうち「一日3回、食後3分以内・・・」と言う歯磨きに関わる話が広がっていきました。

下図を見ると。食後ではなく食べ初めてから3分以内にpHが下がるのです。この論理によると、食べ初めてから3分以内に歯を磨かなければならないのです。

ほぼ不可能な話です。

 

 

2019/04/30 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その20

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎歯みがきだけで、むし歯予防はできるの?

「あなたはむし歯予防のために何をしていますか」との答えに、「歯を磨いています」と言う患者さまが最も多いようです。

しかし、普通に歯を磨いただけでは、歯垢の40~60%は残ってしまうと言われますことに、むし歯が多い歯の溝の部分には、歯ブラシの毛先が入りません。次にむし歯が多い歯と歯の間の歯垢もとれにくいものです。

一生懸命に歯磨きしたあと、歯間ブラシやフロス(糸楊枝)を使ってみると、たくさんの歯垢や食べ物のかすが残っているのに気付くでしょう。下図のように、歯磨きの回数で、それほどむし歯の発生率が変わるわけではありません。

国際的な歯科研究者のあいだでは、歯磨きは歯周病の予防には効果が大きいが、むし歯の予防にはあまり効果がないということになっています。

 

2019/04/29 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その19

 

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎砂糖の消費量を減らすとむし歯が減るのでしょうか?

むし歯を予防するために砂糖の消費を半分にしたと自慢する人がいます。しかし、砂糖の消費量よりは、食べる頻度とその時間の方がむし歯の発生には遙かに大きな影響を与えます。

下の図は、スウェーデンのビペホルム精神病院で行われた有名な実験で、患者さんに砂糖入りのお菓子を食事の時間だけ与えてときと、間食に与えたときのむし歯の発生率を観察したものです。

破線で表す食事の時間に食べたときはあまりむし歯は増えませんが、同じ量のお菓子を実線で表した間食に食べると、むし歯が急激に増えることがわかります。

8個の3倍(24個)のトフィー(キャラメルのようなお菓子)を食べても、食事の時間に食べると、間食に8個を食べるときよりも、むし歯はずっと少なくなります。

大事なポイントは砂糖を頻繁に食べ、歯垢のpHを下げっぱなしにする方が、どうせpHが下がっている食事のときに砂糖を食べるより、遙かにむし歯になりやすいことが理解できると思います。

 

2019/04/28 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その18

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎お菓子を食べた後にお茶を飲めば歯に安全なの?

先述したように、チューインガムを咬むと唾液の分泌が促進され、歯垢のpHを上昇させ、歯の修復を促進することができます。同じように、梅干しやスルメも唾液の分泌を促進しますから、砂糖の溶液を飲んだあとにこれらのものを食べると歯垢のpHが上昇してきます。

よく、羊羹を食べても、そのあとにお茶を飲んで糖を薄めればよいようなことを言っている人がいます。 しかし、下図の矢印(砂糖)のところでお茶を飲んでも、歯垢のpHはさっぱりあがりません。唾液の緩衝能(酸を中和してpHを上げる力)に比べれば、お茶にはほとんど緩衝能がないからです。

昨日の記事の水うがいの例もそうですが、これらのデータは、逆に、唾液の偉大さを改めて感じさせるものです。

お茶の中に、むし歯を予防する作用のあるフッ素が入っていますが、万能ではありません。

2019/04/27 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その17

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎歯に危険なのは甘いお菓子だけなのでしょうか?

むし歯についてはお菓子にだけ気をつけていればと考えている人が多いのではないでしょうか。実はお菓子以外にも歯に危険なものが多いのです。

例えば、のど飴やトローチの類、そして子供用のシロップに溶かした薬などです。

トローチはできるだけゆっくり舐めるものですから、砂糖が入っていると長い時間、歯垢のpHが低下し続け、むし歯になり易くなります。子供用のシロップ系の薬は、飲んだあと眠ってしまうことが多いので、大変危険です。

下図のように、シロップを口に入れると歯垢のpHは低下してしまいます。しかし、薬を飲ませないわけにはいきませんので、そのあとに水でうがいをさせてシロップを流し出してしまえばと考えて、図のように7回もうがいさせました。しかし、シロップによる歯垢pHの低下を防ぐことはできませんでした。

日本では、消費者と製薬会社の関心が薄いため、砂糖入りで売られていたりします。

 

 

2019/04/26 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ

むし歯の原因(砂糖)と予防法を確認 その16

こんにちは

稲沢市 山本歯科医院 院長山本です。

◎キシリトールが(50%以上)入っていれば、むし歯予防効果があるのか?

最近、新聞やテレビの報道でキシリトールの濃度が50%以上なければむし歯予防効果がないように言われています。

たとえキシリトールが95%入っていても、砂糖が5%入っていれば、歯垢のpHを危険ゾーンにまで低下させ、むし歯を起こす可能性があると先述しました。

夜寝る前に砂糖を含んだおかしなど食べたりしたら、とんでもないことになります。

下図のように、キシリトールを15%(他にソルビト-ルを含む)含んだガムを咬んだ人でも、65%含んだガムを咬んだ人と同じように、むし歯の発生がガムを咬まない人(Control)よりも減っています。

食品のウ蝕誘発性はキシリトールの量だけで決まるのではありません。食品全体として評価しなければならないのです。

2019/04/25 | むし歯の原因(砂糖)・予防 , 院長ブログ